現地で使うベトナム語の「おはよう」|Chào buổi sáng より自然な言い方がある

ベトナム語で「おはよう」

「ベトナム語で『おはよう』って何て言うんだろう?」と調べていませんか?

Google翻訳で調べると「Chào buổi sáng(チャオ ブオイ サン)」と出てきますよね。でも実は、ベトナム人が日常でこの表現を使うことはほとんどありません。

現地で使われているのは、もっとシンプルで自然な言い方です。

この記事では、ハノイ在住11年・日常をすべてベトナム語で過ごす筆者が、教科書には載っていない「本当に使われているおはよう」の言い方を解説します。

この記事でわかること
  • ベトナム人が毎朝使っている「おはよう」のフレーズ(カタカナ発音付き)
  • カジュアル・丁寧・親しい人向けの使い分け
  • 「Chào buổi sáng」が教科書に載っているのに使われない理由
  • 初心者が迷ったときの無難な挨拶の選び方
目次

ベトナム語で「おはよう」|Chào buổi sáng は通じるが、もっと自然な言い方がある

「ベトナム語 おはよう」で検索すると、ほぼすべてのサイトが「Chào buổi sáng」と紹介しています。これは間違いではありません。意味は100%通じます。

Chào buổi sáng チャオ ブゥォイ サーン
おはようございます。

タイベオ先生

ただ、私はハノイに11年住んでいますが、ベトナム人同士が「Chào buổi sáng」と挨拶しているのを聞いたことがほとんどありません。たまに会社の朝礼や、テレビのニュース番組で聞くくらいです。

では、ベトナム人は朝会ったとき何と言っているのか。

答えはシンプルです。

「Chào + 相手の呼び名」=「おはよう」

これだけです。

たとえば、年上の男性に「おはよう」と言いたければ「Chào anh(チャオ アイン)」。これが、ベトナム人が毎朝使っているリアルな挨拶です。

しかも「Chào anh」は朝だけでなく、昼でも夜でも使えます。つまり、日本語の「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」を、この1フレーズでカバーできてしまいます。

次のセクションで、場面別のフレーズを早見表にまとめました。

【早見表】今日から使えるベトナム語の「おはよう」フレーズ

ベトナム語の「おはよう」は、相手との関係によって言い方が変わります

「ややこしそう…」と思うかもしれませんが、安心してください。まずは anh(アイン)/ chị(チ)/ em(エム)の3つだけ 覚えれば、日常のほとんどの場面で使えます。

ベトナム語で「おはよう」の言い方

スクロールできます
相手フレーズカタカナ発音
年上の男性Chào anhチャオ アイン
年上の女性Chào chịチャオ チ
年下の男女Chào emチャオ エム
年配の方(男女)Chào bácチャオ バック
相手の年齢がわからないときXin chàoシンチャオ

相手の名前がわかっていれば、最後に名前をつけるとより自然です。

例:Chào anh Thái(チャオ アイン タイ)=「タイさん、おはよう」

カタカナ発音はあくまで目安です。ベトナム語には6つの声調と12の母音があり、カタカナでは正確に再現できません。通じないときは、発音ではなく声調が原因であることがほとんどです。

カジュアルな「おはよう」(友達・同僚・お店の人に)

上の早見表の形が、ベトナム人が毎朝使っているカジュアルな挨拶です。

ポイントは「Chào」のあとに続く anh / chị / em の選び方です。これはベトナム語の「あなた」にあたる言葉で、相手との年齢差で変わります

考え方はシンプルで、相手が自分より年上か年下かを見て、親戚だったら何と呼ぶかを想像するだけです。

  • 相手が自分より年上の男性 → お兄さん(anh)
  • 相手が自分より年上の女性 → お姉さん(chị)
  • 相手が自分より年下 → 弟・妹(em)
タイベオ先生

お店の人やタクシーの運転手さんなど、年齢差がよくわからない相手には、anh(男性)か chị(女性)を使っておけばまず失礼になりません

丁寧な「おはようございます」(職場・年上・目上の人に)

職場の上司やお客さん、年配の方に挨拶するときは、文頭に「自分の呼び名」をつけるだけで丁寧な形になります。

スクロールできます
場面フレーズカタカナ発音
年上の男性にEm chào anh ạエム チャオ アイン アッ
年上の女性にEm chào chị ạエム チャオ チ アッ
年配の男性にCháu chào chú ạチャウ チャオ チュー アッ
年配の女性にCháu chào cô ạチャウ チャオ コー アッ

法則は2つだけです。

① 文頭に「自分の呼び名」を置く。 相手が anh(お兄さん)なら、自分は em(弟・妹)。相手が chú(おじさん)なら、自分は cháu(甥・姪)。相手の呼び名とセットで自動的に決まります。

② 文末に「ạ(アッ)」をつける。 これだけで丁寧度がぐっと上がります。日本語の「です・ます」のようなものだと思ってください。

親しい人には「名前だけ」でOK

友達同士や家族の間では、わざわざ「Chào 〜」と言わないことも多いです。

朝会ったら、相手の名前や呼び名を軽く呼ぶだけで「おはよう」の代わりになります。

  • Minh!(ミン!) = ミンさん、おはよう
  • Linh!(リン!) = リンちゃん、おはよう
  • Chú!(チュー!) = おっちゃん、おはよう

日本語でも、家族に「おはようございます」とは言わないですよね。それと同じ感覚です。

ベトナム語の「おはよう」で迷ったら「Xin chào」でも大丈夫

「相手が年上か年下かわからない…」「anh か chị かどっちだろう…」

こういう場面は、現地に住んでいる私でもあります。ベトナム人は見た目で年齢が読みにくいことが多いので、最初は迷って当然です。

そんなときの選択肢は2つあります。

① Xin chào(シンチャオ)を使う

Xin chào は相手の年齢や性別に関係なく使える万能フレーズです。朝でも昼でも夜でも使えます。

ベトナム人同士の日常会話ではあまり出てきませんが、外国人が使う分にはまったく問題ありません。「この人はベトナム語で挨拶しようとしてくれている」と好意的に受け取ってもらえます。

② 迷ったら「anh」か「chị」を使う

実はこちらの方がおすすめです。

ベトナムでは、相手を少し年上として扱うのは敬意の表現になります。実際に年下だったとしても、anh(お兄さん)や chị(お姉さん)と呼べば失礼にはなりません。むしろ喜ばれることの方が多いです。

迷ったら、男性には「Chào anh」、女性には「Chào chị」。これで大丈夫です。

タイベオ先生

シンチャオの意味について詳しくは以下の記事をご覧ください。

「Chào buổi sáng」の正体|教科書に載っている理由と現地のリアル

ここまで読んで、「じゃあ Chào buổi sáng って何なの?」「なんで教科書に載ってるの?」と気になった方もいると思います。

結論から言うと、Chào buổi sáng は外国語を翻訳するために作られた表現です。

もともとベトナム語には、時間帯ごとに挨拶を使い分ける習慣がありませんでした。しかし英語には「Good morning / Good afternoon / Good evening」、日本語にも「おはよう / こんにちは / こんばんは」の区別がありますよね。テキストや学習サイトでは、これらの対訳として「Chào buổi sáng」を紹介しているわけです。翻訳としては正しいのですが、ベトナム人の日常会話では使われていない、というのが実情です。

外国語日本語ベトナム語(対訳)
Good morningおはようChào buổi sáng(午前の挨拶)
Good afternoonこんにちはChào buổi chiều(午後の挨拶)
Good eveningこんばんはChào buổi tối(晩の挨拶)

だから外国人向けのテキストでは「おはよう = Chào buổi sáng」と紹介されていますし、Google翻訳でもそう表示されます。翻訳としては正しいんです。

だから「日本語の『おはよう』はベトナム語で言ったら何?」という問いに対しての回答は「(ベトナムの挨拶でおはようとは言わないけど、あえて翻訳するなら)Chào buổi sáng」です。

ただ、ベトナム人の日常会話には出てこない。これが現地のリアルです。

私が聞いたことがあるのは、VTV(ベトナム国営テレビ)の朝のニュース番組です。番組タイトルが「Chào buổi sáng」で、キャスターが番組冒頭で使っていました。

あとは会社のグループメールで、スタッフがたまに書くくらいです。

ベトナム国営放送VTV1の朝のニュース番組「Chào buổi sáng(チャオ・ブオイ・サン)」の放送画面。ピンクのジャケットを着た女性キャスターがニュースを伝えている様子。

どちらも「よそゆき」の場面です。プライベートで使っている人は、11年住んでいてまだ見たことがありません。

タイベオ先生

「Chào buổi sáng」は、知っておいて損はないけれど、実際に使う場面はほぼない。そう覚えておけば十分です。

ベトナム語の「おはよう」に関するよくある質問

カタカナ読みで通じますか?

挨拶だったらだいたい通じます。そこまで意地悪なベトナム人はいません。ただベトナム語には6つの声調があり、同じ「チャオ」でも声の上げ下げが違うと別の意味(おかゆフライパンなど)になってしまいます。カタカナはあくまで目安として使い、できれば音声教材やネイティブの発音を聞いて真似するのがおすすめです。

「Chào buổi sáng」と言ったら変に思われますか?

変に思われることはありません。意味は100%通じますし、「ベトナム語を頑張って話そうとしている」と好意的に受け取ってもらえます。ただ、ベトナム人同士では使わない表現なので、少し教科書っぽく聞こえるかもしれません。より自然に聞こえたいなら「Chào anh / chị」を使ってみてください。

チャットやメッセージで「おはよう」を送るときはどう書きますか?

ベトナム人同士のチャットでは、朝のメッセージに「Chào buổi sáng」と書く人もいます。テキストメッセージやメールでは、日常会話ほど堅苦しさを気にしないためです。カジュアルに送りたいなら「Chào anh/chị」や相手の名前だけでも十分です。

ベトナムでは「おはよう」のときにお辞儀をしますか?

日本のように深くお辞儀をする習慣はありません。軽く会釈する程度か、笑顔で手を振るのが一般的です。ビジネスの場面では軽い握手をすることもあります。

まとめ|迷ったら「Chào + 相手の呼び名」、これだけで大丈夫

ベトナム語の「おはよう」は、教科書では「Chào buổi sáng」と紹介されています。通じますが、ベトナム人の日常ではほとんど使われていません。

現地で自然に聞こえる挨拶は「Chào + 相手の呼び名」です。

  • 年上の男性 → Chào anh(チャオ アイン)
  • 年上の女性 → Chào chị(チャオ チ)
  • 年下の男女 → Chào em(チャオ エム)
  • 迷ったら → Xin chào(シンチャオ)
タイベオ先生

朝も昼も夜も、これだけで挨拶はカバーできます。まずは1つ、今日から使ってみてくださいね。

ベトナム語の挨拶をもっと知りたい方は、こちらの記事もあわせてどうぞ。

ベトナム語を独学で始めたい方には、勉強法の全体像をまとめたこちらの記事がおすすめです。

ベトナム語で「おはよう」

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