
ベトナム語で「こんばんは」って何て言んだろう?
「こんにちは=シンチャオ」は有名ですけど、夜の挨拶となると意外と知らないですよね。
実は、ベトナム語の「こんばんは」は「Chào buổi tối(チャオ ブオイ トーイ)」という表現があるものの、現地ではほとんど使われていません。
ベトナム人が夜に交わしている挨拶は、日本語の「こんばんは」とはかなり感覚が違います。
タイベオ先生この記事では、ハノイ在住10年以上・日常をほとんどベトナム語で過ごす筆者が、教科書には載っていない地元のベトナム人がよく使う夜の時間帯の挨拶を解説します。
- ベトナム語「こんばんは(Chào buổi tối)」の発音と意味
- Xin chàoとChào buổi tốiの違い・使い分けの基準
- ベトナム人が夜に実際に使っている挨拶フレーズ
- 「こんばんは」と「おやすみなさい」の境界線
結論:ベトナム語の「こんばんは」は Chào + 相手の呼び方でOK

ベトナム語で「こんばんは」は、「Chào anh(チャオ アイン)」「Chào chị(チャオ チー)」「Chào em(チャオ エム)」のように「Chào + 人称代名詞」を使えば大丈夫です。
この挨拶の表現は朝でも昼でも夜でも変わりません。
日本語だと朝・昼・晩で「おはよう/こんにちは/こんばんは」と切り替えますよね。でもベトナム語にはその感覚がほとんどなくて、時間帯に関係なく「Chào + 相手の呼び方」で挨拶が成立します。
「こんばんは=Chào buổi tối(チャオ ブオイ トーイ)」という表現も文法的には存在しますが、日常会話で使っているベトナム人はほぼいません。教科書やネット記事では日本語の「こんばんは=夜の時間帯の挨拶」に対応させる形で紹介されていますが、実際に夜ベトナム人に会ったら「Chào anh」「Chào chị」と言えばそれで自然です。
タイベオ先生実際に、ハノイにきて10年以上になりますが、ベトナム人が「Chào buổi tối」と言って挨拶しているの一回も聞いたことがありません。
相手に合わせた人称代名詞の選び方については、以下の記事をご覧ください。
ここから、地元のベトナム人が夜によく使う一般的な挨拶フレーズを紹介していきます。
現地のベトナム人が「こんばんは」の代わりに使う挨拶はこれ

時間帯で挨拶を変えないベトナム人ですが、夜に会ったときならではの「もっとカジュアルで生活感のある声かけ」があります。
「Ăn tối chưa?(夕飯食べた?)」が最強の挨拶になる
夜の挨拶として、現地でもっとも使われているのが「Ăn cơm chưa?」や「Ăn tối chưa?」です。
つまり「ご飯食べた?」「夕飯食べた?」という無難な質問ですね。ここがポイント。
日本人からすると「なんでいきなりご飯の有無?」と思いますよね。
タイベオ先生ハノイに昔から住んでいる私の友人が、この言葉の由来を話してくれたことがあります。
「ベトナムは昔、戦争もあって本当に貧しかったから、『今日ご飯をちゃんと食べられたか?』を聞くことが、相手への一番の気遣いだったんだよ。今はもちろん当たり前にご飯が食べられるけど、当時の相手を思いやる気持ちの名残として、この言葉がそのまま挨拶として根付いているんだ。」
だからこそ、これは「ご飯食べた?」と聞くことにより、日本語の「こんばんは!元気ですか?」と同じような感覚で使われています。私も、ベトナム人の妻も晩の時間帯に電話をかけるときや夜のミーティングに出るときなどは、いつもにこの言葉で挨拶しています。
タイベオ先生ちなみに「Ăn cơm chưa?」は昼ごはんどきの挨拶としてもよく使います。
- 朝:Ăn sáng chưa?
- 昼:Ăn cơm chưa? / Ăn trưa chưa?
- 晩:Ăn cơm chưa? / Ăn tối chưa?
sáng=朝、trưa=昼、正午、 tối=晩
「食べた?(Ăn tối chưa? / Ăn cơm chưa?)」に対する自然な答え方
では、この挨拶をされたらどう返せばいいのでしょうか。
現地のベトナム人が使っている自然で丁寧な返し方のコツは、
「食事したかどうかを答えてから、相手にも聞き返すこと」です。
相手との関係性に合わせて、少しだけ言い方を変えるのがポイントです。
Ăn cơm chưa? ( もうご飯食べた?)
■ 友達や年下の場合(カジュアル)
- 「Ăn rồi, còn Nam?(食べたよ、ナムは?)」
- 「Chưa, tí nữa mới ăn.(まだ、もう少し後で食べるよ)」
■ 近所の年上やお店の人など(丁寧)
- 「Vâng, em ăn rồi. Còn anh/chị?(はい、もう食べましたよ。あなたは?)」
- 「Vâng, em chưa ăn. Tí nữa mới ăn.(はい、まだです。もう少し後で食べます)」
ハノイなど北部では、年上の相手には文頭に「Vâng」をつけると一気に丁寧になります。 南部では「 Dạ(ヤ)」になります。
最後に「Còn 〇〇?(あなたは?)」と相手を呼んで聞き返すことで、会話のキャッチボールが見事に成立します。
もし「まだ食べてない」と答えたからといって、「じゃあ今から食べに行く?」と深く追求されるわけではないので安心してください。「え、まだなの遅いね〜」といった軽いリアクションで綺麗に終わる、とても心地よいやり取りです。
タイベオ先生夜に近所の人や顔なじみの店員さんに会ったら、とりあえず「Ăn tối chưa?」と言っておけば、スッと溶け込めますよ。
ベトナム語の夜の挨拶、これから別れて寝るときは?
夜の挨拶でもうひとつ気になるのが、「こんばんは」と「おやすみなさい」の使い分けですよね。
ここを間違えると、いきなり会話をシャットアウトしてしまうことになります。
これから別れて寝るときは「Chúc ngủ ngon」
ベトナム語で「おやすみなさい」は「Chúc ngủ ngon」です。
直訳すると「おいしく眠れますように」という意味で、ちょっとかわいい表現ですよね。
- 出会いがしら(夜に会ったとき)→「Chào anh」「Ăn tối chưa?」
- 別れ際(もう帰る・寝るとき)→「Chúc ngủ ngon」
SNSやメッセージで夜遅くにやりとりを終えるときにも「Chúc ngủ ngon」はよく使います。
寝る前に「バイバイ」だけでなくこれを添えるだけで、相手の印象はグッと良くなりますよ。ぜひ今夜から試してみてください。
恋人に「おやすみなさい」「いい夢見てね」という表現については、
という記事をお読みください。
実際の運用場面における「buổi tối」という語彙の出現パターン
ちなみに、最初に出てきた「buổi tối(夜)」という言葉ですが、実は「Chào buổi tối」という挨拶よりも、別れ際の「お祝い・気遣い」としてよく使われます。
Chúc buổi tối vui vẻ=「楽しい夜を過ごしてね!」
現地の人は「buổi tối」という単語を、出会いがしらの挨拶よりも、別れ際に「良い夜を(Have a good evening)」と祈るニュアンスで使う文化があります。
タイベオ先生退勤するときなどに「Chúc buổi tối vui vẻ!」と声をかけると、ベトナム人の同僚がすごく喜んでくれますよ。
ベトナム語の「こんばんは」についてよくある質問(FAQ)
まとめ:ベトナム語の「こんばんは」はChào buổi tốiより「ひと声かける」が正解
この記事のまとめです。
- ベトナム語の「こんばんは」は「Chào buổi tối」だが、現地ではほぼ使わない
- 教科書の言葉を無理に練習するより「Chào + anh/chị/em」で済ませるのが一番自然
- 顔なじみには「Ăn tối chưa?(夕飯食べた?)」と声をかけるのがベトナム流
- 別れ際は「Chúc ngủ ngon(おやすみ)」や「Về nhé(帰るね)」を使う
一生懸命「Chào buổi tối」の難しい発音を練習するよりも、笑顔で「Chào anh」とシンプルに声をかけたり、「Ăn tối chưa?」と気軽にひと声かけたりするほうが、ずっと相手との距離が縮まります。
タイベオ先生早速、いますぐ使ってみてくださいね!
ベトナム語の挨拶や学習の流れを全体的に知りたい方は、こちらの記事もあわせて読んでみてくださいね。












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